4〜5歳の小さなお子さんのピアノ導入には、指導者の観察力と工夫が必要になります。
巷には導入教材が溢れており、ピアノの先生方から教材選びのご相談を受けることもよくありますが、私は約20種類の教材を研究した上で、現在使用するものは6種類に絞っています。
その中から、生徒さんに合いそうなものをお1人ずつ適宜決めていくのですが、この教材選びはとても大切ですし、結構難しい。経験と勘がものを言います。
シール貼りが好きなお子さん、鉛筆を持つのが好きなお子さん、体を動かすことが好きなお子さん、スムーズな導入のあり方はお一人ずつ異なります。
文字や数字に強い興味を持つお子さんもいれば、絵が好きなお子さんもいますし、とにかく鍵盤に触りたいお子さんもいれば、じっと指導者の演奏を聴くことが好きなお子さんもいて、本当に様々です。
しかし、一つ共通していることがあります。
それは、4〜5歳のお子さんの手は皆小さいということ。
もちろん、同じ年齢でも体格差はあり、手の大きさも色々ですが、どんなに大きなオテテでも、1オクターブがとどく程に大きな手のお子さんはいません。
さて、その可愛らしいオテテのお子さん達に、教材選び以前におススメしたいものがあります。
それは、コレ↓↓↓
え?!、おもちゃのピアノ?!、と意外に思われる方もいらっしゃるでしょうか。
私が子供の頃家にあったおもちゃのピアノは、音程がズレまくっていてとても気持ちが悪かったのですが、最近のおもちゃピアノはよく出来ていて、特にこのKAWAIの製品は音程も狂うことがなく、なかなかの優れものです。
我が家にも一台あり、私は自分の子供とよくこのおもちゃピアノで遊びました。
子供と遊びながらピアノに触れる場合、わざわざピアノのある所まで行ってドッコイショと高い椅子に登るより、ペタンと床にお座りして遊んでいる中におもちゃピアノがあると、気が向いた時にすぐに音を出すことが出来て、手軽でとても良いです。
そして、おススメしたい何よりの理由は、弦楽器でいうところの分数楽器的役割をしてくれる、というところです。
ピアノを習い始めたいという小さなお子さんで、まだおもちゃのピアノしか触ったことがない、という方もいらっしゃいますが、とても良いと思っています。
レッスンでは使用することはありませんが、軽くて小さな鍵盤のおもちゃピアノ、お持ちの方にはおうちで有効活用出来るよう、諸々アドヴァイスしています。
我が家のおもちゃピアノは、もうすっかり出番がなくなってしまいましたが、まあ本当によくお世話になりました。
埃…拭いてあげよう。。