新聞グシャグシャ

2023年11月07日 09:09
カテゴリ: ピアノ練習法

ヴァイオリンやチェロには分数楽器というものがあり、お子さんの体に合わせて使用する楽器の大きさも変えていきますね。
ヴァイオリンの一番小さな分数楽器は1/16サイズ、適応身長は105cm以下ということですが、子供のための分数楽器はまあそれはそれは可愛らしくて、オブジェとして飾っておきたいくらいのものです。
ヴァイオリンの場合、1/16からフルサイズにいたるまで7段階刻みでサイズ展開がありますが、体の大きさに合わせて楽器が選べるということは、無理なく演奏が出来て、ピアノ弾きからするとちょっと羨ましい話ですね。

ピアノは、子供から大人まで皆一律で同じサイズの楽器を弾きこなさなければなりません。
小さなお子さんは手が小さいだけでなく、握力がないため、大きな音を出そうとするとついつい体が硬くなってしまいます。
私は、小さなお子さん達に対しては特に柔らかく美しいを大切にして、不必要な大きな音は出さないように指導していますが、楽譜にフォルテ、フォルティッシモが出て来て、それが和音で鳴らすようになってくると、やはりピアノならではの豊かな響を楽しませてあげたくなります。

手を大きくするためのトレーニング方法というものは残念ならがありませんが、手を開くストレッチをして広さと柔軟さで手の小ささをカバーすることは出来ます。
一番良いのは、お風呂に入りながら手をゆっくりと伸ばすこと。お風呂上がりの体が柔らかい時に行うのも効果的です。
そして、もう一つオススメなのは握力をつけることです。
と言っても、まだ成長途中のお子さんがハンドグリップのようなものでガシガシ筋トレをすると、かえって手を痛めてしまい怖いので、小さな手に負担なく、ゆっくりと柔らかい筋力をつける方法をご紹介します。
名付けて、“新聞グシャグシャ“。(て、そのまんま。。)
新聞紙を半分に切って、それを片方の手の指だけを使ってグシャグシャと真ん中へ引き寄せながら掴んで行きます。
紙が寄って来たら最後はギュッと握りしめて、ボールが出来るまで握り直しながら形を整えます。
この時、手を左右上下に動かさないように、指先が常に下を向いているようにして下さい。
ボールがひとつ出来上がったら、次はもう片方の手で同じことをします。
お子さんの手の大きさに合わせて、紙をもっと小さく切った状態から始めても良いですし、逆に最初から新聞紙を切らずに行っても良いです。
そして、作るボールの数も適宜調節してあげると良いでしょう。
小さなお子さんの場合、お家の方も一緒に誰が一番早くボールを作ることが出来るか、競争しながら行うと楽しいですね。
遊び感覚で、是非楽しみながら試してみて下さい。

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